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あなたは北風?それとも太陽?管理職が実践すべき部下への接し方

今回は理想の上司ランキングと、イソップ童話「北風と太陽」の二つを取り上げます。そして、そこから見えてくる「管理職が実践すべき部下への接し方」について解説をします。

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アンケート結果から見た理想の上司


今年(2016年)の新入社員が選ぶ理想の男性上司ランキング(明治安田生命保険相互会社によるインターネットを使ったアンケート調査)でテニスの松岡修造さんが一位になったそうです。松岡さんのイメージというと「熱血」が最初に思い浮かびますが、熱血だけではなく「頼もしい」や「指導力がある」といったイメージが支持を受けた理由となったそうです。

今年の二位はジャーナリストの池上彰さんでした。こちらは「知性的」なイメージが支持を受けた理由だそうです。三位はタレントの明石家さんまさん。支持理由は「親しみやすい」が多かったそうです。

率直に言って、このアンケートでは理想の上司のタイプがどうかというよりは、その年に活躍をした著名人の方が上位にくるのかもしれません。今年でいえば、テニスの錦織選手の活躍に合わせて、師匠的なポジションの松岡さんが支持を集めたというところでしょうか。

最悪の上司ランキングというのがあるのかどうかはわかりませんが、理想の上司ランキングで上位にはこないタイプの上司のことも考えてみましょう。熱血、頼もしい、指導力がある、知性的、親しみやすいの反対のタイプの上司ですね。無関心、無責任、理不尽、すぐに怒る、感情的といったところでしょうか。

無関心、無責任の上司はいつの時代でも好まれることはないでしょう。理不尽、すぐに怒る、感情的。こちらは、わかりやすく例えると昔の部活動のコーチのイメージとでもいえるでしょうか。権力を背景に指示に従わせる、一昔前の会社にはこの様なタイプの上司が多かったかもしれません。

しかし、部下は上司の思うようには動きません。無理やり動かそうとしたとしても、よい仕事はできません。怒られながら、嫌々やらされたと感じながら仕事をしたい人は誰もいません。もしかすると、理想の上司とほど遠いアプローチであっても、短期的に見れば上手くいっているように見えるかもしれません。ただし、そのような上司のもとで部下が力をつけていき、成長をしていくことはないでしょう。その上司に嫌気がさして、会社を去っていく可能性の方が高いといえます。

 

人を動かすアプローチとは?


「北風と太陽」という話を多くの方がご存知かと思います。子供の頃に読んだことがあるイソップ童話の一つですね。北風と太陽がどちらが強いのかを示すため、どちらが通りがかった旅人の服を上手く脱がすことができるのかを競います。

北風は冷たい風の勢いで旅人の服を吹き飛ばそうとしますが、あまりの寒さに耐えかねた旅人は服をしっかりとつかんで離しません。北風の試みは失敗に終わりました。

一方の太陽はポカポカと暖かい日差しで旅人を照らしました。旅人は暖かくなってきたので着ていた服を脱ぎました。勝負は太陽の勝ちで終わりました。

大人になって改めて読んで見ると、この話には非常に大事なメッセージが込められていると感じませんか。それは「相手を無理やり変えようとするのではなく、自分が相手に合わせた行動をすることで、相手の行動が変わる」というところではないでしょうか。

北風は、強引に相手を無理やり動かそうとしても上手くいかず、旅人はむしろ反対の行動(服をしっかりつかむ)をすることになりました。

これをビジネスの場面で考えてみましょう。上司が部下の話を聞かずに一方的に指示をする。上司と部下の関係なので、部下はしぶしぶながらも指示に従うことになるでしょう。しかし、この上司とはこれ以上一緒に仕事をしたくないという気持ちが積み重なっていくことになります。

太陽についても考えてみましょう。旅人は自分自身の自由な意思で服を脱いだのでしょうか?そうではありません。太陽が照らして暑くなったからから脱いでいます。太陽は自分が意図した結果に旅人を持っていこうとしていますね。

ビジネスの場面でこれを実践する場合は、部下がやらされていると感じないぐらいのさじ加減で上司が指示を出せるかが重要となります。

そのためには、部下のタイプに合わせたアプローチを取る必要があります。例えば、とにかく自分に任せてほしいという部下と、上司から細かい指示を出してもらった方がいいという部下がいたとします。二人は求めているもの、避けたいものが違います。上司はこの二人に異なるアプローチで指示を出す必要があります。このアプローチが上手くいけば、部下はとても気分よく仕事をすることができることでしょう。

■北風のアプローチ(上)と太陽のアプローチ(下)

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まとめ


松岡修造さん、池上彰さん、明石家さんまさんが理想の上司として上位にきています。熱血、頼もしい、指導力がある、知性的、親しみやすいことが支持を受けている理由です。理想の上司と反対を考えてみると、今の時代に権力を背景に無理やり指示に従わせる上司は通用しません。

イソップ童話「北風と太陽」の北風の様に「相手を変える」ことを前提としたアプローチも上手くいきません。太陽の様に自分が相手に合わせた行動をすることで、相手の行動が変わるアプローチを取ることが求められています。ビジネスの場面でそれを実践するため、それぞれの部下のタイプをしっかりと理解をしておき、部下のタイプに合わせて、上司が異なるアプローチを使い分ける必要があります。

優れた上司(管理職)となるためには、部下を無理やりを変えるのではなく、「自分を変える」というアプローチを取ることが重要といえます。

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