プロフィール
株式会社URシステムズ様
情報処理サービス
約100名
株式会社URシステムズ様(以下URS様)は、UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)の関連会社で、UR都市機構、およびURグループに各種ITサービス(基幹系・情報系システムの設計、開発、運用、保守等のサービス)を提供しています。
URS様は、中期経営計画にもとづいた事業戦略の一つとして、人事制度の改革を掲げられ、弊社は人事制度の戦略の立案、この戦略に基づいた制度設計から導入までのお手伝いをさせていただきました。
プロジェクト開始の背景
株式会社URシステムズ様は、事業戦略に基づく人事制度の改革を検討されていました。
弊社は、URSシステムズ様の事業戦略に即した人事制度をご提案し、制度設計から導入・定着までの支援をさせていただきました。
人事制度改革の導入支援の内容
組織能力の向上のための人事制度改革を実現
企業のニーズ、課題
会社の能力アップを推進するための基盤整備として人事制度の改革が必要
URS様は、事業戦略のもとでの人事制度改革の達成目標を3つ定義されました。
■ITエンジニアの能力の向上
「知識・ノウハウ集約型」組織を目指すため、高度な専門スキルを持った人財を育成することを第一の命題として、これを実現・加速させる人事制度を再構築すること
■社員に公正とみなされる人事制度
情報処理サービス企業に相応しい社員の格付け(等級)の基準、評価の基準・決定プロセス、報酬の水準・決定プロセスを示し、社員が公正と考え、自らの能力アップのインセンティブとなるようにすること
■管理職のマネジメント力の向上
組織全体として、新たな基盤、すなわち新・人事制度を有効活用できるように、管理職のマネジメント力(自組織の方向性を示す、部下を育成する、関係者に影響を及ぼすなど)の向上を図ること
コンサルティングの成果
事業戦略に適合した人事制度の再構築を達成
弊社は、URS様の中期経営計画、および将来の方向性についてお話をうかがい、情報サービス会社として、奇をてらわない堅実でシンプルな人事制度をご提案し、制度設計から導入・定着までの支援をさせていただきました。
■わかりやすく・公正な等級へ
等級毎に社員に期待される責任が明確となり、社員の皆様が具体的に何をすればいいのか、中長期的に何を目指すべきかを示すことができるようになりました。
また、管理職の「ポジションサイズ(責任の重さ)を測る基準」が明確になり、組織変更があっても管理職の方々の等級をタイムリーかつ公正に決めることができるようになりました。
■目標設定の質、日々のフィードバックの質が高まり、育成につながる評価へ
目標管理では、目標を表面的に羅列するのではなく、目標を達成するための課題と解決のためのアイデア、手順などを作成できるようになりました。
日々の仕事の中で、社員の皆様は自身の行動を振り返り、上司の方々は部下の方々に対し、良い行動・好ましくない行動をタイムリーにフィードバックすることができるようになりました。
評価を決定するプロセスを会社組織全体にしっかり示すことができました。
■社員から高い貢献を引き出す報酬へ
各等級の報酬の水準(月給及び年収)と評価と昇給・賞与支給係数などの関係が明確になり、個々の社員の方々の高い貢献を引き出すことができるようになりました。 魅力的な昇格昇給額を明示し、社員の皆様の役割を拡大する意欲を引き出すことができるようになりました。
従来の年功的要素を減らしつつ、全体としての労働条件をしっかり維持し、不利益変更を回避しました。
■管理職間の評価基準のばらつきを防止
研修に参加いただいた管理職の皆様には、部下の実際の評価シートを題材にして、新人事制度における評価基準に基づいた評価の過程を経験していただきました。これにより、等級に相応しい目標レベル、行動基準が、同一職種、さらに職種を越えた全社・組織間で、整合性がとれることを確認していただきました。
「人が輝く都市」をめざし社会に貢献しているUR都市機構グループの基幹系・情報系システムの設計、開発、運用、保守を担い、IT領域でその屋台骨を支えている株式会社URシステムズ。
事業戦略実現のための組織能力向上の切り札として人事制度改革に着手した理由、弊社に依頼した理由などを、常務取締役村上真司様、吉田億造様、田辺志乃様に伺いました。
URシステムズ 人事制度改革プロジェクト・コアメンバーの皆様
(左から、企画総務部長 吉田様、常務取締役 村上様、企画総務部主任 田辺様)
※所属、役職名は、2018年6月のインタビュー当時のものです
お客様の声
事業戦略の策定、これに続く人事制度の改革について、計画・設計に始まり、導入から定着にいたるまでの一切の支援を任せられることが、決め手となりました。
会社の成長を目指すための戦略。企業は人なり。
–人事制度改革に着手する動機となっていたことは何でしょうか。
わが社は社名の示すとおり、UR都市機構を親会社とし、URグループのITインフラに関わる業務の全領域に渡って、サービスを提供している会社です。
わが社の成長を維持するためには、ただ顧客から提示された要求の実現に答えていくだけに留まらず、ビジネスニーズを先んじて察知し、これにマッチした提案、サービス提供を行っていくということを考えていかなければなりません。
このためには、情報システム専門企業として、個々の技術者の技術力の維持・向上、チームとしてのパフォーマンスを引き出すためのマネジメント能力のブラッシュアップなど、会社全体の能力を磨き上げるための不断の努力が必要となってきます。
月並みな言葉かもしれませんが、「企業は人なり」、社員一人一人、および組織の能力の向上を継続させるための枠組みの整備を事業戦略実現のための重要課題の一つとして掲げ、人事制度改革に着手したわけです。
事業戦略にもとづく人事制度改革の課題
–事業戦略のもとでの人事制度改革の課題は何だったのか、お聞かせ下さい。
人事制度改革の達成目標として、以下の3つを挙げ、プロジェクトをスタートさせました。
■ ITエンジニアの能力の向上
■ 社員に公正とみなされる人事制度
■ 管理職のマネジメント力の向上
弊社が事業戦略を実行するための競争力の源泉は、社員の技術力・顧客対応力であることは疑う余地がありません。他方、IT技術は日々進歩し、お客様が置かれるビジネス環境は、日々変化しています。変化に対応するには、社員が日々能力を向上していくしかなく、それを奨励する人事制度が必要でした。また、社員のモチベーションの向上には、人事制度の公正な運用が鍵となります。その運用を担う管理職の能力の向上も重要な課題でした。
制度設計だけでなく、導入・定着まで一貫してサポートできること
–弊社に人事制度改革プロジェクトの支援を依頼した理由を教えてください。
いくつかのコンサルティング会社から提案を受けました。しかし、制度設計から導入・定着までをしっかりできるなという納得が得られる提案は、他社にはありませんでした。
例えば、制度導入時の管理職研修のところで、担当が制度設計を担当した人から研修に特化した人に替わると、せっかく設計した制度の趣旨をしっかり現場に伝えることができません。
支援をお願いしたコンサルティング会社が去った後、いわゆる仏作って魂入れずの状況におちいり、それ以降の施策の実施が暗礁に乗り上げてしまうことを私たちは危惧しました。
現場の問題から関連法律まで、関係する広範囲な分野に深い理解をもち、机上にとどまらない課題解決に精通しているパートナーに、そうそう巡り会えるものではありません。
CC社からの提案を受けたとき、「これならいける」と確信をもてたのが決め手となりました。
事業戦略を後押しする人事制度改革を成し遂げることができた
–弊社の仕事ぶり、あるいは成果について、忌憚のないコメントをいただけますでしょうか。
実際に、CC社には設計から導入にいたる各フェーズでしっかり対応いただきました。
特に、CC社のリードで行った制度設計フェーズの議論により、わが社が大切にする行動やその基となる価値観について再認識、焦点合わせすることができ、ぶれない人事制度設計方針を固めることができたと思っています。
また、制度の詳細(目的、等級や評価の基準)に精通しているコンサルタントが管理職研修も実施したので、管理職の理解度・納得度も非常に高いものになり、社内への浸透・定着作業もスムーズに進めることができました。
当初掲げた3つの目標達成については、現時点では導入作業を終え、まだ第一歩を踏み出したばかりですが、事業戦略立案時に、「こうあれ」と望んでいた人事制度を確立・導入でき、幸先のよいスタートを切ったという所感をもっています。
–貴重な時間を割いていただき、どうも、ありがとうございました。
CC社に対する評価は我が社にとってもはげみになります。